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ドゥドゥ?doudou?

フランスの小さい子はよくドゥドゥと呼ばれる布の切れはしのようなものを持ち歩いている。日本の子供にもたまにいるが、それを持ってないと眠れなかったり、落ち着かなかったりするらしい。日本でも使い古した汚いタオルみないなものを持っていたり、毛布のはしっこを触りながら寝ている子を見かけたことがあった。しかし日本語にはそのような目的で使われる布についての特別な名称はないと思う。おそらく各家庭でそれぞれ違う呼び方をしているのではないかと思うが、フランスにはそういう小さい子が持つ布のようなもの専用の単語がある。それがドゥドゥだ。たぶんdoudouと書くのではないかと思うが、家にあるフランス語の辞書にはのっていなかった。

雅子が日本語を教えている子どもの中にも、常にドゥドゥがないと過ごせないという子がいるそうだ。その子のドゥドゥは洋服の裏についているタグとタグの周りの生地でしかも使い古されて少し毛玉がついているものがいいらしい。その子はお出かけ用のドゥドゥと家用のドゥドゥを使いわけている。幼稚園に行くときも、友達の家に行くときもいつもドゥドゥを持って出かけている。

フランスにはドゥドゥを幼稚園に持って来る子がけっこういるらしく、幼稚園の先生はドゥドゥの扱いについてルールまで設けているそうだ。年少さんはまだ小さいからかばんの中にドゥドゥをしまっておくのはOKで、何か幼稚園で悲しいことがあったりすると、先生が「かばんの中からドゥドゥを出してらっしゃい。」と言うらしい。年中さんになるともうドゥドゥの教室持込は禁止でかばんの中にしまっておくのもいけないそうだ。雅子の生徒の男の子は年中さんだが、いつもこっそりドゥドゥをズボンのポケットに忍ばせて、何か悲しいことがあるとそれを触って気をまぎらわす。その子はドゥドゥを隠しもっていることがバレないように、友達にも先生にも内緒にしている。そしてその内緒にしていることを、先日ようやく父親に打ち明けてきたそうだ。

先週の水曜日、その男の子がうっかり自分のドゥドゥを知り合いの家に忘れてきてしまった。それはもう大変な騒ぎで、わざわざ車でドゥドゥをその子の家まで届けてあげる事態にまで発展したそうだ。その子にとってはポケモンの本とドゥドゥが一番大切なものらしい。



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雅子が子どもから貰った招待状 
by redballoon13 | 2005-05-13 05:48 | 仏蘭西にて